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質の高いオンライン研修の運営方法とは
2021年 03月 31日
オンライン研修とは、インターネットを介して場所の制限を受けずに参加できる研修のことです。コロナ禍の影響で研修の開催が難しいことが後押しして、2020年度の新人研修ではオンライ研修を導入する企業が増えました。2020年度は、社内体制が整う前に急なテレワーク導入によって課題が浮き彫りになった企業も多いようです。
オンライン研修では、密を避けつつ人材育成に取組めますが、それと同時に注意すべき点があります。今回は、オンライン研修におけるメリット・デメリット、オンライン研修を効率よく運営するためのコツや注意点についてお話ししていきます。
■オンライン研修のメリット
まずオンライン研修を行うにあたってのメリットを見ていきましょう。
1.グループワークが可能
オンライン研修というと個別で参加するイメージが強いですが、複数人での参加が可能なWeb会議システムを利用すれば研修内容に合わせてグループワークに取り組むことも可能です。
2.チャットで質問ができる
オフライン研修の場合、時間制限で質問タイムを打ち切ってしまうことがありますが、オンラインであればチャットで講演者に質問でき、質問時間内に応えられなかったとしてもチャットの履歴から研修後に回答もできます。
3.eラーニングとの併用が可能
インターネットを利用したeラーニング(e-Learning)を用いることで、社員研修や企業研修の質の向上が見込めます。オンライン研修に臨む前に事前にeラーニングに取組んでもらうことで当日の研修を無駄なく円滑に進行できます。
4.時間・費用のコスパが見込める
オンラインを活用することで場所の制約がなく受講できるため、交通費や宿泊費、移動時間などのコストパフォーマンスが見込めます。
5.研修内容を録画し、後日復習できる
オンラインで開講することで、Web録画機能をもつWeb会議システムでは研修内容を後日、動画配信にて研修生に共有できます。
■オンライン研修のデメリット
次は、オンライン研修ならではのデメリットについて見ていきましょう。
1.ワークショップの取組みは難しい
ワークショップのような体験型研修の場合、ワークショップで必要な機材を研修生の元へ輸送したり、間接的な指導やサポートで満足度が低くなってしまったりすることが考えられます。
2.ネット環境に左右されてストレスに感じる
研修生ごとにネット環境が異なるため、オンライン研修中にノイズや画面のカクつきが発生してしまい、受講することにストレスを感じてしまうことも...。
3.研修生同士の交流が減る
直接会える研修会であれば、研修生同士でのコミュニケーションも取りやすく、同じ物事に対しての経験の共有ができ、話も弾みやすいです。しかし、オンラインでの交流の場合、話し始めがかぶってしまったり、上手く会話に混ざれなかったりという制限のあるコミュニケーションで、思うように交流できなかったという人も多いようです。
4.研修生の理解度の把握が分かりづらい
講師側も研修生の顔が画面越しで読み取りづらく、一方向の発言だけになってしまいやすいです。
5.集中力が切れやすい
オンライン上では、複数人の参加であっても受講環境は1人で黙々と行うため、集中力やモチベーションの維持が難しいことが考えられます。
■オンライン研修の効率的なやり方
大手や中小企業でもオンライン研修を導入する機会が増えてきましたが、オフラインでの研修運営と異なり、てこずることもあるのではないでしょうか。効率的なオンライン研修の運営には、次の3個を組み込むとよいでしょう。
1.ディスカッションを中心としたワーク設計
オンライン研修では1人で作業・受講する機会が増えるため、受動的な研修になりやすい傾向があります。集中力が切れやすく、PC作業での疲労感も蓄積されやすいため、「1ワーク、1ディスカッション」といった個々人の考える時間を確保するとよいでしょう。
脳では見聞きした情報を整理する場所と物事を考え出す場所が異なるため、脳にとってメリハリがある切り替えとなって集中力が途切れづらくなり、質の高い研修が可能となります。
2.グループにファシリテーター役を配置する
オンライン研修でのグループディスカッションでは、誰から話始めるかで戸惑い、時間をロスしてしまうことがあります。そうならないようにグループでのファシリテーター役を決め、グループ内での司会進行をお願いしましょう。その際には、1人の研修生にファシリテーターを任せっきりにならないために、1ワーク毎に担当替えするとよいでしょう。
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3.オンライン開始前に、簡単なアンケートを取っておく
アンケートというとオンライン研修後に行うイメージがあるが、研修生の知識レベルを把握しておくことで、簡単な説明で済む内容とかみ砕いて話すべき内容の精査ができます。また事前に質問内容を聞いておくことで、オンライン研修の質の向上に繋がります。
アンケート結果の集計を効率化するために、「Googleフォーム」などの集計機能を利用すると良いでしょう。
また、新人研修であれば下記内容のような無料の「基礎ビジネス」に関するテストを受けることで、事前学習が数値化しやすく、研修の前後での理解度の把握にも役に立ちます。
■無料提供されている事前研修テストのサイト一覧
事前研修テストも数多くの内容が世に出回っており、自社の要望に沿うテストを作るためにも時間と手間がかかります。事前研修テストとしてどのようなものがいいのかのリサーチとして、下記無料サイトを使ってみるのもひとつの手です。
1. accesspoint 「無料スキルチェック」
http://accesspoint.co.jp/skillcheck-free
ビジネスパーソンとしての一般常識だけではなく、日本語検定やビジネスマナー、Excelのスキルチェックなど、さまざまなスキルチェックが可能。
2.Coach A Academia 「ビジネスマナー・常識力チェック」
https://test.jp/survey/7043/case/
20個の質問に回答すると、テスト回答を受け取るためのメールアドレスを登録し、点数や間違えたポイントを復習できます。メールアドレスの登録は、回答結果の受け取りのみに利用されるため、DMが来ることはありません。
3.P検 「P検5級」
https://www.pken.com/tool/5kyuu/start.php
近年、どのような業種業態であってもPCやITに関する知識やマナーを求められることがふえてきました。P検5級では、無料でITスキルの基礎や技能について確認できるので、時間が空いているときに試してみてください。
4.ITパスポート試験ドットコム 「過去問道場」
https://www.itpassportsiken.com/ipkakomon.php
ITパスポートとは、IT(Information Technology:情報技術)に関する基礎知識を問う国家試験です。過去問道場では、実際にITパスポート試験で出題された問題の中からランダムに出題されます。
ITに関わる基礎から応用知識を問えるので、研修生のITリテラシーを把握するのに最適です。
■オンライン研修での注意点
オンライン研修を行うにあたって、下記3個の注意点に配慮して取り組みましょう。
1.Wi-Fiなどのネット環境
研修生ごとにネット環境は異なり、同じ動画配信・オンライン研修であっても画面がカクつくなどで進行が遅れたり、研修生の理解度にバラつきが生じたりします。また時間帯によっては回線スピードに制限がかかり、画面がフリーズしてしまうトラブルも考えられます。
最近では置き型Wifiや光回線などが主流になってきましたがデータ量が多いとフリーズの原因になりますので、データファイルのサイズは最小サイズになるよう配慮しましょう。
2.デバイスやマイクの準備
インターネットが使える機器であれば特に問題ありませんが、研修中にWordやExcelなどをつかうのであれば、ノートPCやデスクPCを推奨します。タブレットでもキーボードを接続すれば使えますが、データの書式が崩れやすく、事務作業に苦戦しやすいので、注意しましょう。また、デバイスに付属しているマイクでは、周囲の音を拾ってしまいノイズが入って集中できないのであれば、マイクを購入することも検討しましょう。
3.服装の提示
オンライン研修に参加するにあたり服装にとくに決まりはないですが、研修生にとっては場に合わせた服装で悩む人が多いようです。開催者側は、服装の提示(制服なのか、普段着なのかなど)をしてあげた方が親切ですので、参加者への連絡の際に服装についても忘れず伝えましょう。
■オンライン研修とオフライン研修(対面研修)ができるエッサム神田ホール
コロナ禍に合わせ接触をさける手段として導入されたオンライン研修。対面時と比べ、オンラインで事足りることもあれば、オンラインでは不十分だと感じることが増えました。
双方の良さを取り入れつつ、今後オンラインとオフラインの両方を合わせた研修が増えることが予想されます。オンラインとオフラインの研修を行うにあたって、ネット環境と十分な広さの確保が重要です。エッサム神田ホールでは、動画配信にも対応できるネット環境の充実と、密を避けたオフライン研修が行える十分な広さがある貸し会議室があります。
全37部屋の貸し会議室は、オンライン研修とオフライン研修の規模や用途に合わせて自由に選べ、席のレイアウトも1人1人が広々と使うことが可能です。オフライン研修・オンライン研修でのご利用について、お気軽にご相談ください。
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